第64回 全国大会
  松尾信悟 全国会長 挨拶文

 本日は、全国各地より多くの同氏の参加を得て、令和6年度「第64回 全日本同和会 全国大会」が開催されますことを皆さんとともにお慶び申し上げます。
 また、ご多忙中の中、多くの来賓の皆様、関係機関の皆様にご臨席を賜り厚くお礼申し上げます。
 初めに、この場をお借りして、皆様ご承知の通り今年1月1日、新しいを迎えたお祝いの最中に石川県能登地方を震源とする地震が発生し、家屋の倒壊及び多くの方が犠牲となりました。ここに謹んでお悔やみを申し上げます。
また、この地震により被害にあわれた方に対し、心よりお見舞いを申し上げますとともに、一日も早い復興、復旧をお祈り申し上げます。
 さて、同和問題は、わが国固有の人権問題であり、同和問題の解決を図るため、特別措置法に基づき、各般にわたる諸施策がおこなわれ、生活環境に関する整備は一定の成果を上げ、大きく改善されましたが、結婚や就職問題を中心とする心理的差別は、いまだ後を絶ちません。
 国は、同和問題を図るため、平成28年12月16日に『部落差別の解消の推進に関する法律』を施行し、現在もなお部落差別が存在するということが明確化され、国及び地方公共団体の責務を明らかにしました。
 21世紀は人権の世紀と言われていますが、依然として社会のあらゆる局面で同和問題をはじめとした様々な人権問題が存在しております。
 これらの差別を解消するには、これまでの同和教育で積み上げてきた差別解消への成果と手法をもとに、人々の人権尊重の意識を高めることが重要であります。
 全日本同和会は昭和35年の結成以来、今日まで「子らにはさせまい この思い」をスローガンに運動を推進してまいりましたが、今後も創立の原点に立ち返り、襟を正し、自己の役割と使命感を深く自覚し「同胞一和」の精神をもって運動を継続していかなければならないことを心に銘記し、本日の研修大会が有意義なものとなりますことを祈念申し上げまして、私の挨拶といたします。
 

                                            令和6年5月23日