全日本同和会 運営の適正化に関する規則

第1章 総則

第1条(目的)
この規則は全日本同和会の健全性を保持するため別に定めるものの他合理的で適正な運営を図るに必要な事項を定めることをもって目的とする。

第2条(用語の意義)
この規則において、次の各号に掲げる用語の意義は当該各号に定めるところによる。

  1. 議決とは
    本会の規約、綱領、諸規定等に基く意思形成行為の決定の場合をいう。
  2. 決議とは
    事実行動について決定する場合をいう。

第2章 執行部

第3条(招集)
執行部会は当該部内の協議により会長が招集する。

第4条(議決に基く執行)
執行部会は大会または理事会で議決された事項、若くは、その範囲内またはそれに基いて、なさるべき附帯事項等で緊急且重要なるものについて必要に応じ執行部会を開議するかまたは、協議を経て実施しなければならない。

第5条(自主執行)
会の機能または新に入手した情報等によって何らかの善処すべき事件が生じその解決について執行部自らが対処することが有効であり成果が得られると判断した場合は前条にかかわらず執行することができる。
但し当該事件処置の結果については、時宜を得て大会又は、理事会に発表しなければならない。

第6条(意見調整)
執行部内において意見が相違した場合は事情の許す限り開議を重ね、調整を行い最終的には会長の判断により決定するものとする。

第7条(委託審議)
重要にして執行部のみで決断しがたい事件でありしかも緊急を要するものについては、常任理事会の審議に委託することができる。

第3章 大会

第8条(基本方針)
本会の基本方針は大会において議決されたものでなければならない。

第9条 (計画)
大会の実施計画は会長が委嘱する委員会が次の要領により策定する。

  1. 委員長は会長の承認を経て、大会開催三ケ月前に委員会を招集する。
  2. 委員会は大会実施計画 (別表1) について次のことに留意し立案しなければならない。
    一 当時の社会情勢特に同和対策に関する動向等大会開催の意義とかかわり、またはその価値性格。
    二 大会開催に至った背景、 理由等による具体的目標の明確化。
    三 開催の日時、 場所の適切性。
    四 後援、来賓、参加人員、講師、助言者に関する事項。
    五 開催当日の細部にわたる日程。
    特に閉会後における陳情、請願運動、対行政交渉等に関する行動日程
    六 予算措置に関する着実な措置。
    七 その他必要事項。

第4章 理事会

第10条(性能)
理事は理事会を組織し、大会において決定した努力目標に基き会務運営について議決し執行する。

第11条(開催準備)
事務局は執行部で予定した理事会開催日20日以前現在からその当日までに次のことについて開催準備の完整を期さねばならない。

  1. 理事会に付議すべき事案について、執行部提案の他、各理事に事案の有無を照介し提案があった事案は執行部でその採否を決定し当該事案に関する、対策または執行部の態度を明らかにするよう、措置すると共に、議事案件として理事会に上呈するよう配慮すること。
  2. 理事会開催は開催日の10日前までに各理事に必着するよう通知状(別表2)を送達しなければならない。
  3. 理事会に必要な、報告事項、議事提案理由、連絡事項、情報等をまとめ必要事項については資料として整備し部外秘として配布できるよう準備すること。
  4. 理事会開催準備の完整後は、当日の次第日程、資料等について予め会長に供覧しなければならない。

第12条(開催)
理事会は次の各号の何れかに該当するとき会長が招集し開催するものとする。

  1.  年間事業計画として予定し、 且会務運営上執行部が必要と認めたとき。
  2. 予定する大会開催期日の30日前。
  3. 理事の三分の一以上または監事から理事会に付議すべき事項の提示があり理事会招集の要求があったとき。

第13条(議長選任)
理事会における議長は開催当日理事のなかから1名理事会の合意により選任する。

第14条(議長の任務)
議長は執行部との連けいを保持しつつ理事会を適正且能率的に運営できるよう配慮し理事会の承認を得て議事録署名者を選任するものとする。

第15条(議事録署名者)
選任された議事録署名者は記録された議事の正誤を確認し適正に添削の後、議事録に署名捺印するものとする。

第16条(日程説明)
事務局は理事会の会期及び日程について説明し承認を得なければならない。

第17条(執行部の報告等)
執行部は前回理事会で課題となり、その後執行部が実施し、解決または未解決事項の経過または結果等の他、情勢の変化及び新しく発生した事件の内容または、中央の動静及び新制度の設置、既定制度の改廃等その他必要と判断する情報について提示した資料に基き理事会に報告しなければならない。
2 連絡事項は提示した資料に基き時宜を得て事務局で行なわねばならない。

第18条(提案理由の説明)
上呈されたそれぞれの議案説明については事務局長がこれに当り必要に応じ補足的に第11条第1号の提案理事が行うものとする。

第19条(議決)
理事会は理事の過半数の出席がなければその議事を開き議決をすることができない。
2 理事会の議事は理事の過半数で決し可否同数のときは議長の決するところによる。

第20条(理事の権限委任)
理事会に出席できない理事は予め通知された事項にのみ他の理事にその権限を委任しまたは書面で議決に加わることができる。

第5章 常任理事会

第21条(日的)
常任理事会は規約第16条第2項に規定する業務の他、会長の命により会務運営に必要な事件について審議し決議した事項及び施行した事項については理事会に報告しなければならない。

第22条(招集)
常任理事会は次の各号のいづれかに該当した時、会長が招集し開催することができる。

  1. 緊急且重要な事件審議のため理事会を開催するいとまのないとき。
  2. 比較的簡易な事件であり理事会開催にまで必要性のないことと判断したとき。
  3. 理事会開催事前に理事会で審議すべき予定案件について、事前審議の必要を生じたとき。
  4. 理事会または執行部会において、審議を常任理事会に委託した。
  5. 前各号の他 常任理事会で審議する方がよいと判断した場合。

第23条(運営)
常任理事会の運営は理事会の運営に準ずる。

第6章 委員会

第24条(委員の委嘱)
委員会は常任委員会と特別委員会との二種とし理事により構成し、理事会の議を経て会長が委嘱する。
2 常任委員会には次の各種委員会を置く。 事業推進委員会 教育対策委員会 組織対策委員会 総務委員会
3 特別委員会は特定の事件について審査、審議を行なうものとする。

第25条(委員会の性能)
委員会は所定の事項について専門的に調査し研究し執行部補佐業務を行うの他、会長の諮問に対し答申を行う。

第26条(特別委員会)
特別委員会は一定の期限または所定の任務が完了すれば廃止される。

第 27 条(各種委員会の任務)
各種委員会は必要に応じ会長の承認により委員長が招集し、委員長及び副委員長は当該委員会の委員の互選により選出する。
第一節 事業推進委員会

  1. 法第6条に規定する事業及び制度として規定され事業の推進に関すること。
  2. 会務遂行上の事業に関すること。

第二節 教育対策委員会

  1. 同和教育の振興に関すること。
  2. 差別問題に関すること。
  3. 人権に関すること。

第三節 組織対策委員会

  1. 組織の育成、強化、拡大、充実及び広報、教宜に関すること。

第四節 総務委員会

  1. 諸規定の設置、 改廃に関する起草
  2. 予算・決算、事業報告及び事業計画に関すること。
  3. 賞罰に関すること。
  4. 他の委員会に嘱さない事項。

第7章 事務管理

第28条(事務決裁
本会の事務はすべて会長の決裁により処理する。

第29条(出張所々長)
本会の事務局は規約第20条によるの他、 東京に事務所を設置し所長他所要の職員を置く。
2 東京事務所長は会長の指示により行動するの他、事務局長の指示により行動するものとする。

第30条(事務局長の任務)
事務局長は別に定める業務の他会長の命により会務を処理する。

第31条(事務局長の専決)
事務局長は次に掲げる以外のことについて専決することができる。

  1. 理事会の招集並びにこれに付議すべき議案に関すること。
  2. 規約、規則の改廃、判定に関すること。
  3. 職員の任免、給与に関すること。
  4. 重要なる事業の計画及びその実施に関すること。
  5. 前各号に定めるものの他特に重要と認める事項。

第32条(文書の収受)
本会宛に収受した文書及び物品の処理については次のように行うものとする。

  1. 親展文書、見積(入札)書の他は開封し受付印を押し供覧の後来簡簿に整理すること。
  2. 親展文書は閉封のまま受付印を押し会長に回付すること。
  3. すべて収受した文書の内容については細心の注意を以て閲読し相応の措置を速かに講じねばならない。

第33条(文書の起案)
すべて事案の処理は文書によるものとする。

第34条(起案上の注意)
文書の起案は起案用紙 (別表3) を用いねばならない。

  1. 文書の起案は簡明かつ平易に記載しなければならない。
  2. 文書番号は会計年度によって更新するものとし、番号の前に付する記号は 「全日本同和会」とする。
  3. 発送文書の日付は決裁日とする。

第8章 会計

第35条(予算の編成)
歳入歳出はすべて予算に編入し当該年度の努力目標にもとづく年間事業計画に則り予算編成方針を立て編成しなければならない。

第36条(編成の様式)
歳入歳出予算は、それぞれの会計ごとに調整し所定の様式(別表4)にしたがって作成しなければならない。

第37条(補正)
既定予算に過不足が生じたときは予算を補正することができる。

第38条(収入の手続き)
会費、寄付金等の収入は納付書(別表5)を証憑書とし会長の命令によって事務局長が収受事務を行う。

第39条(会計区分)
歳入の会計年度は納期一定しているものについてはその納期の属する年度とし、臨時的または流動的収入については領収した年度の属する年度とする。
2 歳出の会計年度は経常経費については支出すべき事実の生じた日の属する年度とし臨時経費については、その支払の原因となる事実の生じた期間の属する年度とする。
3 前各号に該当しない経費については、その支払の原因となる事実の生じた日の属する年度としこれにより難い場合は、その原因となる事実を確認した日の属する年度とする。

第40条(支出の手続)
支出負担行為をしようとするときは、その負担行為をする関係書類(別表6)を添付し会長の決裁を受けなければならない。
2 すべて支出は会長の指令によって支出し事務局長がその支出事務を担任する。

第41条(支払の方法)
支払は受取人に現金で交付し、支払が終ったときは、領収証(別表7)を徴し、止むを得ない事由により、領収証を徴することができない場合は支払証明書(別表8)をもって、領収証にかえることができる。

第42条(支出の制限)
支出は承認された予算の範囲内でなければならない。

第43条(概算払)
旅費、通信費、その他性質上、前払い、または概算払いをもって支出しなければならない経費については前払い又は概算払いをすることができる。
2 前払い、または概算払いをしたときは、 仮払金としてその債務を明らかにし、その事由が消滅したときは速かに精算を終らなければならない。

第44条(決算)
決算は予算と同一区分により作成(別表9)し、かつ収入支出についてそれぞれ予算額、決算額、差引増減額等を(別表10)明らかにし会計監査を受けるのほか、規約第23条によらなければならない。

第45条(証憑書類等)
監事に提出する決算書には、証憑書、預金残金を証明する預金通帳または、現金若しくは、それらを証明する証明書及び負債に関する内訳書等を作成または、整備しなければならない。

第46条(出納責任者)
出納責任者は事務局長が兼務し、現金、物品の出納、整理、保管を掌るものとする。

第47条(損害賠償)
出納責任者が善良なる管理者としての注意を怠り、その保管する現金または物品を忘失または毀損したときは、その弁償を命ぜられることがある。

第48条(出納責任者の交替)
出納責任者は常時出納に関する必要事項について公開できるようその経理状態を明確にし、交替を行う場合またはした場合は、会計帳簿に締切りをなし、引継年月日、内容を記述し後任者と共に記名捺印し、その責任の所在を明らかにしなければならない。

第49条(帳簿)
会計整理を明確にするため次の帳簿を備付けるものとする。(別表11)

  1. 金銭出納簿
  2. 予算差引簿
  3. 証憑書類

第50条(会計係)
規約第13条による役員中から、会計係が決定するまでの間臨時に理事のなかから会計係を理事会の承認により設置することができる。

第9章 旅費

第51条(旅費受給者)
旅費は別に定めるものの他暫時の間次の者についてのみ予算の範囲内で支給する。
事務局長 東京事務所長

第52条(旅費の種類)
旅費の種類は鉄道賃、船賃、車賃、日当、宿泊料、食卓料とする。
2 鉄道賃及び船賃はその路程に応じ旅客運賃表(特急を含む)により支給する。
3 車賃は陸路(鉄道賃を除く)路程に応じ実費により支給する。
4 日当は旅行中の日数に応じ定額により支給する。
5 宿泊料、食卓料は旅行の夜数に応じ1夜当たりの定額により支給する。

第53条(旅費の計算)
旅費は最も経済的な通常の経路及び方法により旅行した場合の旅費により計算する。

第54条(旅費の調整)
本会以外から旅費の支給を受けたときは、旅費は支給しない。

第10章 会費

第56条(納付義務)
納付すべき会費は、別に定めるものの他この規則にもとずき納付しなければならない。

第57条(納期)
納付すべき会費の納期は当該年度の7月及び12月の二期に分ち7月を第1期、12月を第2期とする。但し一回に全額を納付しようとするときは、当該年度の7月に納付するものとする。

第58条(割当基準)
会費は原則として 20 万円以上とし、現行実績納付額は維持する。

第60条(理事会の議決)
会費割当額の決定は理事会の議決にもとづかねばならない。

第61条(相殺行為)
支部が本会から補助またはその他の事情により収受すべき金額と会費との間に差額が生ずると否とにかかわらずそれを相殺することによって納付する等の行為をしてはならない。

第62条(納付書)
会費の納付は納付書(別表5)を添え納付しなければならない。

第63条(納付すべき単位組織)
会費を納付すべき単位組織は都府県支部とする。但し政令で定める市(指定都市)における支部については都、府、県支部と同等に看做することができる。

第11章 懲戒処分

第64条(適用者)
この規定は会員のうち各支部の役員、及び全日本同和会役職員についても適用するものとする。

第65条(用語の意義)
本規定のうち次の各号に掲げる用語の意義は当該各号の定めるところによる。

  1. 各支部とは都、道、府、県、同和会支部のことをいう。
  2. 役員とは各支部における会長及び副会長をいう。
  3. 役職員とは全日本同和会規約第13条第2項第3号及び第4号の役員及び第20条第2項第2号に規定する職員をいう。
  4. 懲戒権者とは全日本同和会会長をいう。
  5. 処分対象者とは懲戒処分を受ける者をいう。

第66条(懲戒処分)
各支部の役員及び全日本同和会、役職員が次の各号に該当する場合には、これに対し懲戒処分として除名、解任、停職又は戒告の処分をすることができる。

  1.  全日本同和会会長は、都道府県連会長を除名処分することができる。
  2. 都道府県連会長の命に従わない会員は、都道府県連会長名において除名処分することができる。
  3. 全日本同和会の社会的地位及び威信を著しく害し義務に違反し、職務を怠った場合。
  4. 役員及び役職員たるにふさわしくない行為のあった場合。

第67条(懲戒の効果)
解任された者は一ケ年以内を限度とし役職に関する一切の権利の行使又はそれを主張することができない。停職者の停職期間は6ケ月以内とし、いかなる名目の給与といえども支給せず、職務に就くこともできない。但し処分以前の役職身分は保有する。

第68条(処分の申請)
役員の懲戒処分を行おうとするときは支部総会又は大会の決議を得て当該被処分者の次席者が代表し懲戒権者宛その旨を申請(様式1)することができる。

第69条(調査及び処断)
前条の申請を受理した懲戒権者は速かに、必要な調査を行うと共に統制委員会を編成・招集し調査事項の事実及び申請書に基き審議し委員会の意見を懲して公正にして適切な処断をしなければならない。

第70条(公示)
懲戒権者は前条の結果を申請者に対し通知(様式2)すると共に全各支部に公示の措置を講じねばならない。

第71条(役職員の処分)
役職員の懲戒処分については第69条に準じ処分を行うと共に前条に準じ公示の措置を講じねばならない。

第72条(異議の申立)
処分対象者は自己の所属した支部における処分について、懲戒権者に対し自己の意見を述べることができる。

第73条(役員異動の報告)
各支部においては役員の異動の都度全日本同和会会長宛にその旨を報告しなければならない。
様式 1)
懲戒権者 殿
文書番号
年 月 日
申請者支部所在地名
同 支部名
申請者氏名
懲戒区分の申請について(申請)
このことについて下記の(別紙)次第により申請いたします。
記(別紙)

  1.  懲戒区分の種目・受戒者役職名及び氏名
  2. 懲戒処分を申請するに至った事由
    懲戒処分に相当する行為の事実
    処分対象者の不服申立書(添付)
    対象者の行為による社会的影響の事実
    支部の総会又は大会における決議(記録写)書
    支部において審理した経緯とその状況
    基の他
    以上
    配布区分
    添付書類(有無)